無リスク資産などない。
無リスク資産という言葉を聞くことがありますが、
そんなものはありません。
もちろん預金や現金も無リスク資産ではありません。
たとえば預金や現金はインフレによって価値を下げ続けます。
そういう意味では損失確定資産とまで言い切ることができます。
お金は、交換のためのツールですから、
「何と交換できるのか」 がお金の価値です。
つまり物価によって、
お金の価値は相対的に上がったり下がったりするのです。
日本ではインフレしていないという意見を聞きますが、
実際に物価は上がり続けています。
市場で上がらない場合は、政府が消費税を増税してまで
お金の価値を下げています。
モノの値段が税込みで
100円→103円→105円→108円→110円
と変わっていくのですから、
1円当たりの価値は
1.00円→0.97円→0.95円→0.92円→0.90円
と下がっているというわけです。
日本政府や日銀は失敗していますが、
さらに一般的な意味でのインフレが起きたときは、
年間2%のインフレを目標としているのですから、
モノの値段は
100円→102円→104.04円→106.12円→108.24円→110.40円
と変わっていき、
預金や現金の価値は5年もすると10%以上の
下落をすることがわかります。
ですから一般に無リスクといわれる預貯金や現金は、
実はむしろリスクの高い資産だと認識を改めた方が良いでしょう。